企業の IT インフラとしてはパブリック クラウドの活用も進んでいます。ハイパーコンバージド インフラとパブリック クラウド、どちらが使いやすいと言えるのか、コストの比較を通してみてみましょう。
1オンプレミスで
2社内のクラウド基盤として
専門知識不要で TCO 削減に貢献
ハイパーコンバージド インフラでは、さまざまな運用作業を専門業者に依頼することなく、自社の、しかも専門家ではないスタッフが行うことができます。多くの場合は IT 担当部署の人が担うことになるでしょう。それでも日常の運用に専門知識は要らないので、ノウハウ不足で悩むことはなくなり、結果として運用コストの低減につながります。 製品を設置してから利用可能になるまでの設定作業は 1 時間程度と非常に短く、拡張の際も筐体を買い足していくイメージなので、従来のシステム環境と比べて大幅な工数と稼働利用までの期間の短縮が図れます。
オンプレミスのシステムとパブリック クラウドにはそれぞれ多数の長所と短所があります。ここではコストの視点でシスコが行った検証結果の 1 つをご紹介しましょう。 Cisco HyperFlex で構築した社内 IT インフラは、パブリック クラウドとして現在最も広く使われている Amazon Web Services(AWS)と比べて月額コストを大きく抑え、3 年間の運用で 50%以上コストを節約できるという試算結果があります(右グラフ)。これまで社内 IT インフラでは、ハードウェアの更改に伴う業務システム移行にもコストと労力がかかっていましたが、ハイパーコンバージド インフラのおかげで、性能とコスト効率の高いインフラを、必要に応じて調達できるようになりました。ビジネスの成長に伴って生じるニーズがおよそ把握できるなら、Cisco HyperFlexのような「ファイアウォールで保護されたプライベートの仮想環境」を使用することで、パブリック クラウドとほとんど変わらない拡張のしやすさと展開速度を手に入れることができます。 社内で運用することでコストの抑制だけでなく、アプリケーションのパフォーマンス制御も容易になり、いっそう使いやすいビジネスの基盤を実現できるのです。
下記の構成で、仮想マシンを 850 台稼働させる場合の料金を比較
【検証に関する注記】
パブリック クラウドの構成では、ネットワークのパフォーマンスはインスタンスごとに異なりますが、今回の比較では考慮していません。
IOPS のプロビジョニングにかかるコストは AWS 側には含めていません。
公正な比較のために、インターネットへのデータ転送料金は除外しています。
Cisco HyperFlex の構成では、復元力を確保するため、レプリケーション ファクタを 3 に設定しています。これにより、8 台のノードで構成されるクラスタでの 2 ノードの同時障害に対応できます。
どの要素を選べばよいか明確でない場合には、パブリック クラウド側のコストが低くなるように要素を組み入れています。
この試算は Cisco Systems が 2017 年 4 月に行ったものです。詳細は以下のリンクをご覧ください。 「Cisco HyperFlex とパブリック クラウドの比較」(Cisco Japan Blog)